Q.乳酸菌LJ88とはどんな乳酸菌なのですか?
乳酸菌LJ88(学名:Lactobacillus johnsonii No.1088) は、健康な人から分離され乳酸菌で、胃酸を抑える効果があることが大学の研究で明らかになりました。
Q.健康な人が摂取しても大丈夫ですか?
健康な人の胃から分離された乳酸菌なので大丈夫です。安全性・有効性を確認するための臨床試験が実施されています。
Q.ガストリンとはなんですか?
胃酸を分泌する生理作用のあるホルモンです。食物が胃壁を刺激するとガストリン産生細胞から分泌され、胃酸の分泌が促進されます。
Q.乳酸菌LJ88を摂取後、ガストリン産生細胞数変化から言えることはなんですか?
胃酸過多状態の無菌マウスに乳酸菌LJ88を投与すると、胃内のガストリン産生細胞数が減少します。その結果、胃酸分泌が低下します。
Q.乳酸菌LJ88の腸に対する効果はどうですか?
乳酸菌LJ88を投与すると、生菌のみならず、殺菌体でも、ビフィズス菌などの腸内善玉菌が増えることが動物を用いた実験データで明らかになっています。
Q.乳酸菌LJ88は胃液から分離したとのことですかどなたのものですか?
健康な日本人成人の男性です。
Q.乳酸菌LJ88の安全性についてどうですか?
Lactobacillus johnsonii は長年プロバイオティクスとして使用されている菌種であり、安全性は問題ないと考えます。乳酸菌LJ88については、単回投与毒性試験、変異原生試験を行っています。
Q.乳酸菌LJ88に期待出来る効果はなんですか?
以下のような効果が期待出来ます。
・便秘や軟便なのでお悩みの場合、腸内環境を改善する効果が期待出来ます。
・胃酸過多、胸やけでお悩みの方の養生に適しています。
・胃炎、逆流性食道炎の再発防止に適しています。
・ピロリ菌除菌療法の補助に適しています。
Q.ピロリ菌に対してはどうでしょうか?
ピロリ菌感染は胃ガンや胃潰瘍を引き起こす原因として知られています。乳酸菌LJ88は試験管内でも経口投与(動物実験)でもピロリ菌にダメージを与えることが知られています。
Q.継続摂取の安全性はどうですか?
継続摂取していただいた方が良い結果が期待出来ます。健康な人を対象に行った臨床試験では、6週間摂取しても特別な有害事象等は発生しておりません。但し、乳酸菌にアレルギーのある方もいらっしゃいますので、そのような方は注意が必要です。
Q.乳酸菌LJ88は高齢者が摂取して有用な効果はありますか?
乳酸菌LJ88は腸にも有効です。乳酸菌LJ88は自らエサとなり、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を改善する効果が期待できます。
高齢者の腸内環境は悪化傾向にあるため、乳酸菌LJ88を継続的にお召し上がりいただくことはとても有用なのです。
抗胃食道逆流:
Takahashi H, Nakano Y, Matsuoka T, Kumaki N, Asami Y, Koga Y. (2011) Role of indigenous lactobacilli in gastrin-mediated acid production in the mouse stomach, Appl Environ Microbiol. 77, 6964-6971.
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抗ピロリ:
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腸内菌叢改善:
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美容:
表皮ブドウ球菌増殖促進作用(in vitro)(参考)。FOOD Style 21 23(3), 44-47, 2019.